こんばんは。
ユウキです。
世界一周26日目、15日目のことを書いています。
今日はのどかなキプロス島の、のどかな日曜日。
ブログ更新の作業もはかどります。
さて、この日はイスラエル初レンタカーに挑戦。
僕は免許がないので、妻の朋美が運転することになるのですが、もう数日いるだけでトラウマになるくらいの運転の荒さで、
その決断をした彼女に本当、尊敬するばかりです。
ちなみに、僕が酷い夫で、彼女に強要したと思われないように、一応言及しておきますが、現地の運転を見た上で何度も、
「運転したくなかったら本当にしなくていいからね」と念押ししました。
何はともあれ、ホテルから10分少々歩いてレンタカー屋へ。
エルサレムの街は元々要塞も兼ねて傾斜の強いところに作ったという歴史もあり、坂が多いです。
この時期はまだ歩きやすい方ですが、それでも日向を歩いていると汗が出てきます。
イスラエルのレンタカーは安いです!
日本だと僕が暮らしていた東京・横浜エリアで色々こみで1日10000円という相場でしょうか、
イスラエルだとガソリンはやや高いものの車自体は24時間3000円くらいです!
それもあり、結局安価かつ広範囲に移動できました!
(なんと、レンタカーを借りてた8日間のうち数日は僕がまた発熱してしまうことになるのですが…)
さて、この日はイスラエル東のはずれ、世界最古の街のひとつであるエリコ(Jericho)へ。
一応、パレスチナ自治区ということで、「レンタカーの保険は適用外(国外扱い)だよ」とか、
「基本的に行けないから行かない方がいいよ」とか色々アドバイスをもらったのですが、
他にもいろんな情報を掴んで、どうやら普通に行けそうだということがわかり、出発。
先に結果を書くと、余裕で行けました。
「行けないよ」というのは、おそらく一部のイスラエル人が行く権利がないということなのでしょうか、
観光バスもたくさんいて、治安もまったく悪い感じはしませんでした。
むしろ、死海付近の一大リゾート地として開発中な雰囲気でした。
(先に述べておきますが、結局一番居心地が良くなかったのはエルサレムで、僕たちが行ったところで他には物騒な雰囲気を感じたところはありませんでした。)
国境?で検問なども特になく、というかそもそも検問所らしきものが見つからず、気づいたら看板がアラビア語になっていて、
google mapで見たら、「あれ?もう着いてない?」というほどあっけない感じでした。
(↓国境付近と思われる場所)
着いてまず、街をぷらぷら。
雰囲気はちょっと小綺麗なヨルダンと行った感じ。
住民のほとんどはアラブ系で、もの静かな感じでした。
街中で日本がODAで援助していると書いてあるボードを発見。
あまり知られてませんが、日本はパレスチナ・ヨルダンに結構援助しているそうで、
政府からの援助、企業からの援助の街中で結構こういうボードを見かけます。
街中を車で5分くらい走った、ほぼ中心地で、観光バスが止まり木の近くで写真を撮っている人たちがいます。
これが聖書の中で有名な”ザアカイの木”というもので、観光バスが止まってなければそれだとわからないくらい、観光地として全然押されてない場所です。笑
一応、ザアカイとはどんな人なのかのせておきます↓
ルカの福音書 19章
1さて、イエスはエリコにはいって、その町をお通りになった。 2ところが、そこにザアカイという名の人がいた。この人は取税人のかしらで、金持であった。 3彼は、イエスがどんな人か見たいと思っていたが、背が低かったので、群衆にさえぎられて見ることができなかった。 4それでイエスを見るために、前の方に走って行って、いちじく桑の木に登った。そこを通られるところだったからである。 5イエスは、その場所にこられたとき、上を見あげて言われた、「ザアカイよ、急いで下りてきなさい。きょう、あなたの家に泊まることにしているから」。 6そこでザアカイは急いでおりてきて、よろこんでイエスを迎え入れた。 7人々はみな、これを見てつぶやき、「彼は罪人の家にはいって客となった」と言った。 8ザアカイは立って主に言った、「主よ、わたしは誓って自分の財産の半分を貧民に施します。また、もしだれかから不正な取立てをしていましたら、それを四倍にして返します」。 9イエスは彼に言われた、「きょう、救がこの家にきた。この人もアブラハムの子なのだから。 10人の子がきたのは、失われたものを尋ね出して救うためである」。
(※上の太字が例の木)
いつもそうなのですが、聖書の舞台の場所に来て、当時の想いに馳せようと試みるや否や、観光客目当てのおっちゃん達が客引きしてきます。
ですから必然的に、こうやってブログを書いたり、車の中で感想をシェアする時間が、そういった時間になります。
この日も多分にもれなく、おっちゃんが”Zacchaeus Tree”と書いて木がどどんとプリントされているシャツを売ろうと試みて来ました。
いくら?と一応聞いてみると、40シェケル(1200円)。
高っ!!
かなり薄い素材で、ち◯び透けること間違いなしです。
別に欲しくもなかったのですが、立ち去ろうとすると、
「OK! ハウマッチ?」と逆に言い値を提示しろと行って来ます。
もはや懐かしく、少し愛おしさすら覚える、このアラブ感。みんな商売人です。
結局、2つで20シェケルという1/4まで値下げして来たのですが、買わずに次の目的地へ。笑
車で10分くらい行くと、またしても明らかに観光バスが止まっているところがあるので降りてみると、
ここも旧約聖書でエリシャ(預言者の一人で、いろんな奇跡を起こした人)が水を湧かせたところだそうで、
今は観光客とラクダの休憩場になってます笑
ちなみにこのエリコという街、一応近くに死海はあるのですが、ご存知の通り生物が全く生息できないほど塩分濃度が高いので、これを水源と呼んでいいのかは微妙です。
それを除けば、一面荒野で乾ききった土地。
こんなところで泉をわかしたのですから、結構パンチがあったと思います。
ちなみに、現代では前述した通り、日帰り死海ツアーの後の宿場として、結構ゴージャスなホテル(プール付き)とかを開発してたりします。
そしてこの街、どうやら地球上で一番低いところにある街だそうです。
この泉の前に旧エリコの街があったと思われる遺跡と、その目の前にイエスキリストが悪魔に誘惑されたとされる、通称 誘惑の山と呼ばれる場所があるのですが、この泉のすぐ脇にあったレストランの名前がこれ。
日本語だと誘惑の山食堂。完全にアウト。笑
当然、観光客向けで高かったのと、名前がとにかく気に入らなかったので(笑)、
デーツ(ドライフルーツ)をかじって、遺跡へ。
数日前にヨルダンでジェラシュ遺跡を見てしまったので、視覚的な感動は正直ほとんどなし。
それでも、ジェラシュよりだいぶ前の遺跡なので、それを考慮すると街の跡が残っているだけすごいことだし、
聖書に登場した街が実在したという証拠としては申し分ないです。
他に特筆すべきこととしては、前日が雨だったこともあり、地面がかなりゆるかったです。
泥混じりの砂、という感じで、足元が少し沈む感じが新鮮で、緑がフッサフサのジェラシュではこれは感じられませんでした。
その地盤を加味しても、これだけ土砂崩れしたりせずに残っていると考えれば、かなりすごいことかもしれません。
そして僕はまたしても、遺跡に生えた緑を撮りまくります…
夏草や…です。
さて、続いて、目の前にそびえ立つ誘惑の山へ。
先ほどの遺跡からもロープウェイのお客さんにかなり手を振られます。
2人で120シェケル(3600円)…高っ!!
頑張れば車でも行けなくはないのですが、ガードレールなし、セダン1台やっと通れる峠道なのでここを行く人はまずいません。
しかも、道中、天然の有刺鉄線、いばらの木がわんさか咲いてます。
僕は初めてほんもののいばらを見ました。
想像以上に硬いです。
キリストは十字架にかけられる時、いばらで作った冠を被せられたそうですが、相当痛いと思います。
木のとげが指とかに刺さる時がありますが、あれのもっと強烈に痛いのを頭全体にやられてる感じです。
残酷ですね。
つまりほぼ唯一のアクセスがこのロープウェイ。
足元見られてる値段設定を感じながらも、搭乗する僕たち。
降りた僕たちを待っていたのは、パレスチナ人の修学旅行生的な大軍。
すかさず、声をかけられ、一緒に写真を撮ってくれといわれ、完全にアイドルのコンサートの出待ち状態になります。
そう、この感じ。ヨルダンでなんども体験したやつ。懐かしい。
たぶん、ムスリムだと思われる彼女たちが、新約聖書の有名な場所に学校単位で来ているのをみるのは興味深かったです。
ちなみにパレスチナの子ども達はめっちゃ人懐こくてかわいいです。
ちょっと照れ屋なところとか、日本人に似てます。
ここから軽くハイキングコースを抜け、誘惑の山の上の修道院へ。
ちなみに、この辺りで僕の花粉症はピークでマスクが外せない状態に。
マスクしたまま直射日光の下のハイキングは暑くてやばいです。
みなさんもイスラエル・ヨルダン行くときは花粉症の時期は外しましょう。
日本ほどは花粉は散布してないと思われますが、砂塵やらディーゼルガスやらの合わせ技でかなりやられます。
そんな僕を可哀想に思ったのか、物売りのおっちゃんたちもまったく声かけてきません。
登るのもかなり大変だと思うんですが、割にあってるのか…
しかも修道院のゲートの中で商売しているのが、新約聖書でキリストが両替台を蹴り飛ばしたシーンを思い返しました。
売ってたのも、完全にアウトなやつ。
誘惑の山の岩(かどうかも怪しい)を削ってマジックペンでなんか書いただけのもの。
やる気がなさすぎる…僕でも書けるぞ。笑
そしてこちらが、キリストが当時悪魔によって見せられたと思われる景色。
マタイの福音書4章より
8次に悪魔は、イエスを非常に高い山に連れて行き、この世のすべての国々とその栄華とを見せて 9言った、「もしあなたが、ひれ伏してわたしを拝むなら、これらのものを皆あなたにあげましょう」。 10するとイエスは彼に言われた、「サタンよ、退け。『主なるあなたの神を拝し、ただ神にのみ仕えよ』と書いてある」。 11そこで、悪魔はイエスを離れ去り、そして、御使たちがみもとにきて仕えた。
(※太字のところがこの山)
DQ1の竜王のセリフを思い出したのは僕だけでしょうか。
実際、死海まで見渡せるこの山はこの辺一帯ではダントツに高いです。
修道院の中を歩いてみると、ギリシャ人のおじいさんがここの生活について色々教えてくれました。
3年間ここの修道院にいるそうで、生活は楽しいですか、と聞くと微妙な反応でした。
やはり、こんな山のてっぺんで、ひまなのでしょうか…
「見せたいものがある」
そう言って、修道院からの朝焼けや夕焼けをスマホで見せてくれたおじいちゃん。
綺麗は綺麗でしたが、”修道院ってスマホとかありなんだ…”という衝撃の方が大きかったです。
いろんな意味で正直者なおじいちゃんでした。
さて、修道院を離れ、次はイスラエルの名門、ヘブル大学でインタビューをひかえていた僕らは車で再びエルサレムへ。
またしてもまったくチェックなしで戻れました。
パレスチナ自治区と言っても、別に全ての境界線が緊張関係にあるのではなく、むしろガザのイメージがひとりあるきしているようです。
ちなみにガザは極右派(過激武装派)のリーダー率いる地域なので、パレスチナ人も結構脱出して、別地域で暮らしています。
便宜上、ユダヤ人、パレスチナ人という表現を使いますが、もちろん、その中にはいろんな人がいるのです。
さて、インタビューのことについてはまた次回書きたいと思います。
おやすみなさい。