マケドニア闘争博物館
こんにちは。トモミです。
この日は三度目の正直ということで改めてマケドニア闘争博物館へ。
開館日にも苦戦しましたが、開館時間も短くて14時まで。
見逃さないためには最初に訪問しなければ、ということで向かうことに。
こちらはミニチュア版ですが、外観はこのような感じ。
問題は入り口です。
ゲートを入ってこの扉を開けようとしたら開かないのです。
よーく右側のパネルを見て見ると…
“Please ring the bell (インターホンを鳴らしてください)”との指示が。
ささやかな表示でもはや気づきません。そして鳴らしてみてもなかなか開く気配がなく…諦めて出ようとした頃にギリシャ語で何か聞かれます(笑)
英語で話してくれるように伝えようとしたらプツッと切れてしまい、閉館だったかもしれないと諦めようとしたら
突然ガチャガチャ開き始めます(笑)
もし訪問してみたい方がいればインターホンを押してとにかく入口が開くまで気長に待ってください(笑)
さて、名前が物ものしい博物館ですがマケドニア(マケドニア共和国の方ではなくて、バルカン半島中央部のエリアのこと)における
様々な戦いの歴史について学べる博物館です。
ジオラマでわかりやすく展示されていたり、
当時の民族衣装が展示されていたり
マケドニア地域においてどのような戦いがあったのか英語でのパネルなどが展示されています。
固有名詞がいまいちわからず苦戦しながらパネルを読んでいると…
学芸員さんが突然箱を持って登場。
“イースターのチョコレートがあるんだけど、おひとついかが?”
思わぬギフトにビックリ!そして美味しい〜〜
来場者が私たち二人とあと一人しかいないこともあり、来場者にせっかくなのでプレゼントしているようでした(笑)
争いの歴史を学んでいた中でのほっこりしたひとときに少しホッとしましたが、
内容としてはバルカン半島でどのように民族闘争があり、征服され、最終的にテッサロニキ周辺がギリシャになったのかということを説明しています。
ギリシャ側の目線で隣国との関係や当時の治安状況(かなり荒れていたようです)、そして戦いの際の助っ人クレタ人の存在などについて触れられており非常に興味深い内容でした。
また、ここではナチスドイツに征服された時の話も含まれており、世界でも最も多いと言われていたユダヤ人居住国であったギリシャで
アウシュビッツ送りとなった人は数多く、その悲しい歴史についても触れられていました。
そして2階にも展示があったのですが、こちらではプラスチックで作った人形劇が行われることがあり、
上映が無い時には作品が展示されています。
博物館が闘争をテーマとしているだけあって、戦争関連の人形劇…
民族衣装の美しい装飾が素敵なのですが…争いをテーマにした人形劇。
色々とエグい表現もあって、結構驚きました…
収容所送りとなったユダヤ人のシーン
果たしてどのような人形劇なのか…子供には結構重い内容である予感しかしなかったですが、過去の争いでどのようなことがあったのかを伝えようとする意義について気になった場所でした。
そして地下にはトイレもあるのですが、マネキンを使ったこんな展示があってちょっとビックリ!
兵士が学校に侵入!
奥には隠れている兵士が。
バルカン半島の事情については争いと領地問題が絡んできますが、ギリシャ側の視点で一部学ぶことができたのは貴重な機会でした。
テッサロニキの子供達がこのミュージアムで学ぶのか気になるところですが、
民族移動や帝国による支配でどのようにバルカン半島の国々が現在に至ったのかを知った上で
現在多くの移民や難民を受け入れるようになったギリシャの現状と共生するに至ったのは驚くほど大きな変化であることを学ぶことができました。
ホワイトタワーへ
こちらもようやく入場ができるということで向かうことに。
テッサロニキの歴史について途中にあるフロアで紹介されているのですが、悲しいことに詳細な説明文はギリシャ語のみ。
念のため各フロアをチラ見していたのですが…ことごとくギリシャ語のみ。
そして部屋の天井がとにかく低い!身長の高いユウキくんは途中で激しく頭を打ってしまい結構辛そうでした…
そんなこんなで文章が全く読めなかった私たちは諦めて最上階へ…
ぐるぐる回りながら登っていきます…
着いたー!
いい眺め!
テッサロニキの海岸沿いにずらりと並ぶカフェ通りも一望できます。
しかし、街全体についてはホワイトタワーと同じか少し高い建物が多いテッサロニキだったので見通しはそれほどでも無いという(笑)
海を一望できて気持ちいい!というのがオススメポイント。
ビザンチン博物館再訪
さて、前日に力尽きて途中で離脱したビザンチン博物館ですが、リベンジをすべく再訪。
初期キリスト教会関連は前日に見たところでほぼ網羅できていたようで、あとはその他のビザンチン時代に関連した展示物でした。
テッサロニキのコイン。かなり薄くて精巧!驚きの繊細さ。
ベネチアとの交易があった関係でベネチア様式のガラス細工もあったり…
教会に飾られていた宗教画ですが、悪魔そして地獄の描写が毒々しくてかなり怖い…
こちらも同じような構図。右下に悪魔と下部に地獄が描かれているのが特徴。
かなりエグい表現が・・・
ギリシャ正教会の特徴でもあるイコン画も多数展示しあり、テッサロニキならではの聖デメトリウスも展示されていました。
そのほかも大小様々。ずらりと並んでいます。
刺繍も残されており、イエスキリストを埋葬している時の様子が刺繍で表現されています。途方もない作業!
後半は全くテーマが異なるので分割して行くのも有りだな〜と満喫できた博物館訪問でした。
ただし、朝から博物館2件を巡り流石に疲れてきた私たち。ビザンチン博物館の横にある考古学博物館は諦め、帰り際に食事とロトンダを見学することに。
ロトンダ
こちらはローマ帝国東方正帝ガレリウスの霊廟となる予定であった円柱形建築物。
残念ながらガリレウスは別の場所に葬られ、その後帝国の皇帝となったコンスタンティヌス1世により、キリスト教会に転換されたのだとか。
その後オットマン帝国が統治していた頃にモスクに転換され隣にある細長い塔、ミナレットが追加建設されます。
今はギリシャ正教会の儀式や集会で使われるとのこと。
イスタンブールのアヤソフィアも同様の経緯がありますが、
一度キリスト教会となった時の装飾とモスクにあるアラビア語の表記が混在しています。
天井画は多くが剥がれ落ちてしまっていますが、残っているモザイク画は繊細でとても綺麗。
奥のフレスコ画はぼんやりと見える程度。
中心のドームの周りにある小さなドームの天井にも美しい装飾が。
改めて天井画をズームしてとってみると…
装飾が少ないこともあり、シンプルな作りでしたが建物自体はかなり大きくてしっかりしていました。
霊廟が目的だったこともあり、建物の構造は宗教感が全く無く、転換されやすかったのが理解できます。
この日は日差しが強く、休憩が必要だったので念願のスーパー(イースター休みからようやく通常営業に!)で買い物をして食材の安さに感激ししばし休憩…家で作業を進めていたのですが、前日に見た夕日を別の角度から見てみようということで出かけることに。
城壁へ再び
ビザンチン時代の城壁はかなり広範囲で残されているのですが、前日に見た場所とは別の場所に行ってみることに。
こちらはお城の跡。たくさんの人が集まっています!
ぼんやり眺めていたら…
フェンスをよじ登る人が!!ダメなやつじゃない?笑
そんなフェンスを果敢に乗り越えてギターを練習する地元の若者。
どうやら地元の若者が日暮れを見ながら仲間と語り合う場所のようです。
落ちて怪我しないようにね…
そして眺めはこちら!一望できます!
そして城壁沿いに歩きながら夕日を楽しんだのでした…
イースター休暇からようやく通常運行に戻りつつあるテッサロニキ。
私たちのテッサロニキ滞在はほとんどイースター休暇と重なっていたのでお店が開いてたりすると逆に新鮮という(笑)
明日はいよいよテッサロニキから移動します。
つづく
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