プリンス・オブ・ウェールズの謎が明らかに!?〜カーナヴォン城
こんにちは。トモミです。
北ウェールズ4大世界遺産、コンウィ城とハーレフ城に引き続き
カーナヴォン城にやってきました!
こちらも入り口が立派!!
城の歴史とは関係の無かったミュージアム(番外編へ)を通過し、
次の塔に行って見ると…
ハリーポッターに出てくるような巨大チェスが!
これは白がイングランドの王様、赤がプリンス・オブ・ウェールズを表していて
背の高さは力強さに比例していて、チェスの位置は相手側により侵入している方が成功をおさめたことを示しています。
なるほど~
この中で最も成功を収め、力も持っていたのがイングランド王”エドワード1世”。
このお城を建てた人です。
ウェールズ人は数々のイングランド側の侵攻に負けじと自らをプリンス・オブ・ウェールズと名乗り対抗しますがエドワード1世の圧倒的な力がそれを勝ります。
隣にこじんまり立っているのが息子のエドワード2世。
お父さんの力強さとの差をここまでハッキリ表現しているのはなかなか興味深いですよね…
また、エドワード1世の奥様、エリナー・オブ・カスティル女王も特別な存在であり紙細工風の美しい展示が。
彼女はカスティーリャ王国のお姫様で若きティーンの頃にエドワード1世と政略結婚します。
トップレベルの教育を受け、とても賢いお姫様だったそうです。
16人も出産をしたそうですが、出産後にすぐに赤子を亡くしてしまったり、病気で亡くしてしまったり…女の子が生まれても中々男の子が生まれず苦しみます。
政治的事情で捕らえられたり、
経済的に厳しい時に画期的なアイディアでビジネスモデルを回したりと波乱万丈な人生を送ります。
そんな中、ようやく男の子を授かって生まれたのがこのお城。
ウェールズで生まれた王子様、ということで、彼もプリンス・オブ・ウェールズであると王様が宣言。
対立関係にあったウェールズ人に支援してもらえる大切なポイントの一つになりました。
ちなみにエレナー女王は旅先で病死。
亡くなった際に王様が埋葬先のロンドンへ移動する合間で葬列が泊まったところで
メモリアルとして記念碑を12個も建てるなど
王様の彼女への敬意の高さと愛の深さを感じました…
実はウェールズ人に支援、理解をしてもらうためにエドワード1世はもう一つこの城にメッセージを込めています。
その展示に向かうまで試練がありました…
え!?耳!?
え!?なんか見てる!?
怖っ!
実はこの顔の内側に説明文があるという…
アーティスティックかもしれないけど…薄暗い古城では雰囲気満点過ぎるよ…
その試練を乗り越えて(笑)分かったことは、
ローマ時代に遡るところから始まります…
マクセン・ウェデッグとして知られているローマ皇帝のマグヌス・マクシムスが
美しい姫と出会う夢を見ます。
その姫は力を持った王様の娘で、遠くにある海沿いの美しい城に住んでいる、というものです。
夢から覚めるとマクセンは夢で恋に落ちた彼女を探すべく、ローマ帝国中に使いを出して探させます。
そしてついに見つけたのがカーナヴォン城に住んでいたブリテン王の娘、エレン姫。
彼らは結婚し、子孫にはコンスタンティヌス皇帝、アーサー王やウェールズ王子たちが含まれているとのこと。
この話はウェールズ人の心に残る大切な話でもあり、エドワード1世はこの話に自分を重ねることによってウェールズの支配権を持つプリンス・オブ・ウェールズの一人であることを示そうとします。
その後、ウェールズ人は反乱を起こしているので、結局ウェールズ人全体がエドワード王に支配されることについて納得はしていなかったようですが(重税や厳しい兵役も理由ですが…)
ウェールズ人にとって大切な場所に美しい城が建設されたことは特別なことであり、
現在ではイギリス王室がプリンス・オブ・ウェールズの戴冠式をする記念式典開催場所として大切に活用されています。
ウェールズ人を理解し、支配しようとしたエドワード1世。
最終的にはその支配は続きませんでしたが、ウェールズ人にとって特別な場所を作ったというのは確かなようです。
未完成の最高傑作〜ボーマリス城
さて、エドワード1世は最高傑作となる城を建設することになります。
しかし、スコットランドでの戦いが激化した関係で資金が滞り未完成で終わってしまったのがこのお城。
周りにお堀が囲んでいて、効率良く敵を攻撃でき、強靭な2重構造、そしてコンパクトで無駄が省かれたデザイン。
“これぞ理想の城!”と意気込み、ふんだんに資金を投入してイングランド王国中の腕の良い技師たちを集め最高の賃金で建設を開始したとのこと。
途中で建設が頓挫した城なので、これまでの城と異なり、内側の構造は完全に空っぽ。土台も作られていません。
建設途中なので、見て回る部屋も少ない(というかほぼ無い)のですが
城がどのように建てられているのかを体感できたり、
子供心くすぐるお城建設巨大ブロックが置いてあったり(笑)します。
ちなみにこのブロックは最後に係員が解体して、翌日に備えていました…
突然ブロックを蹴り飛ばし始めたのでさすがに驚きましたが(笑)
見学できるギリギリの時間に行ったのですが、小ぶりだったので丁度良かったです✨
それにしても、当時のウェールズ人は自分たちに課された重税が続々と建てられる贅沢なお城に使われていることを見ていたというのは
さぞかし微妙な気持ちになったのでは無いでしょうか…?
続編につづく…
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